安全と安心をお届けするために、当社には様々な試験機・検査機があります。
今回はマイクロスコープにスポットを当てて、何ができるか、当社ではどのように使っているかをご紹介します。
マイクロスコープ (VHX-7000)
【メーカー】キーエンス
マイクロスコープは対象をレンズで捉え、モニター上に映すことのできる機械です。
顕微鏡と違い、作業者がレンズを覗かず画面上で観察できるため複数人が同時に情報共有することが可能です。
最近では超高精細4K画像が撮影可能な機体や段差や光沢のあるワークの測定に順応した付属品が開発され、平面観察だけでなく3D観察対応式など年々機能が向上しています。
また、寸法測定機能も搭載される機体では、計測機器では測定が困難な形状の測定も対応できます。
電子・レーザー顕微鏡のように倍率1万倍前後のレンズの使用はできませんが、マイクロスコープのレンズによっては現状約6,000倍までの観察は可能です。
次に測定する手順を紹介します。
パターン① U-ナットのねじ通りを確認したい場合
お客様より溶融亜鉛めっきのねじが入らない不具合があり、返却されたナットのねじを確認します。
ピンポイントに対象を拡大観察し、原因の究明を行います。
1.不具合品を確認し、ねじ部分を確認する
1.ナットを高速カッターなど用いて二等分または任意の位置で切断し、軽く研磨、洗浄する
2.ワークの大きさに合わせレンズの選定を行う
3.レンズの絞りや露出を設定し、観察台にセットする
×5 ×20 ×100 ×500
4.モニターを見ながら手元のコンソールで被検体を見やすく設定する
5.記録を残す場合は撮影を行う
※冨士精密では×5~40 ×20~200 ×100~1,000のレンズを所有しています
パターン② U-ナットの寸法を測定したい場合
段差があったりワークの形状的にノギスでは測定が難しい際、簡易的に寸法測定を行います。
(直線間やねじ山角度、直径など)
1.観察台の角度が【0°】となっている事を確認する
2.ワークの大きさに合わせレンズの選定を行う
3.レンズの絞りや露出を設定し、観察台にセットする
4.計測ツールよりワークの寸法測定を行う
ご紹介した測定例は一例です。お客様が使用しているナット、ボルトでトラブルが発生しているのであれば、冨士精密で
対応することも可能です。所有する様々な検査機器で検証を行い、お困りごとを解決します。