安全と安心をお届けするために、当社には様々な試験機・検査機があります。
今回は画像寸法測定器にスポットを当てて、何ができるか、当社ではどのように使っているかをご紹介します。
画像寸法測定器 (IM-8030)
【メーカー】キーエンス
画像寸法測定器は予め登録された形状の複数のワークを検知し、複数個所の寸法を瞬時に測定することのできる機械です。
本体にモニターが付属しており、画面を見ながら測定作業ができるため、測定の熟練度に関わらず誰でも使いこなすことができます。ゲージやノギス、マイクロスコープ、三針ユニット、デプスゲージなど複数の計測機器を使用していた測定がこの1台で完結し、かつ人による誤差がないため、多品種・多ロットの測定にも向いています。
また最大で99か所を瞬時に一括測定が可能であり、以前の測定データを読み込むことで原点出しや位置決めの手間を省き、ピントや照明を自動調整しスピーディに測定します。そのため品種ごとに都度設定を変更する必要もなく、業務効率が向上します。
測定対象は直線距離や面取り角度、ねじの外径、有効径にとどまらず、複雑な形状をものともしない性能を持っています。一方で、測定部先端に若干の面取りが付いていると、カメラが曲線と認識せずに架空の線をとり厳密な測定ができないこともありますが、それらを補うほどの高機能を持ち合わせているのも当測定器の特長です。
次に測定する手順を紹介します。
パターン① U-ナット フランジ形状の各部寸法を測定したい場合
試作品の検証を行うために寸法測定を行います。
(従来であれば図面の二面幅・全高・フランジのつば厚さ・つば径など、投影機やノギスを用いて測定していました。)
1.ステージ上にワークを設置し、適切なライティングを選択する
2.寸法測定部分ごとに要素設定を行う
3.要素設定上で問題なければ決定する
4.図面上の寸法規格公差を入力し、合否判定の基準を設ける→NGが確認された
5.製品単体の寸法情報として機器に登録する
パターン② 上記試作品の一部寸法を変更した製品を改めて測定したい場合
①において図面から外れている項目があったため、改めて仕上がった製品の寸法を測定します。
念のため1点でなく5点の測定を行います。
1.前回寸法情報として登録した情報を読み込む
2.ワーク5点をステージ上に設置する
3.計測モードn=5で測定する
4.合否判定するため各々の詳細を確認する→5点すべてがOK品
ご紹介した測定例は一例です。お客様が使用しているナット、ボルトでトラブルが発生しているのであれば、冨士精密で
対応することも可能です。所有する様々な検査機器で検証を行い、お困りごとを解決します。
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