ググが実際に多かったお問合せ内容を詳しく解説するよ!
類似品のお話
U-NUTはプリべリングトルク型ナットで、おねじとめねじがゆるまないように摩擦の力で動きを止めます。具体的には、特殊な板バネ(フリクションリング)を用いることでゆるみを止めるナットです。
今回取り上げる“類似品”とは、当社がパテントメーカーとして後発製品のことを類似品と捉えています。お見かけした類似品を「フリクションリングを採用したプリべリングトルク型ゆるみ止めナット」と仮定しお応えします。
まず、特殊な板バネ・フリクションリングを使用するゆるみ止めナットは、1962年に当社がU-NUTとして開発し、特許を取得しました。フリクションリングタイプの類似ナットは国内外で販売され、冨士精密が把握しているだけでも国内は7品目、海外も多数出廻っています。
“特殊な板バネにより自由回動を阻止する”という類似機構の製品をいくつか調査したところ、主にプリべリングトルク(P.T)のバラつき度合いなど性能面での違いが見られました。
以下のデータは、当社で調査した類似品とU-NUTの性能評価試験の一例になります。
プリべリングトルク試験
供試アイテム
M10×1.25 フランジ SS三価クロメート
組合わせるボルト: 強度区分4.8 / L=50 / 三価クロメート
試験結果
B社製の初回プリべリングトルクは大きな幅を示しているのに対し、U-NUTはプリべリングトルク値が安定しています。また、B社製は、数回の螺出入でプリべリングトルクが大きく減少し、手でねじ込むことができるほどゆるみ止め機能は低下していることも確認しました。
また、プリべリングトルクが高い値を示したサンプルは、5回目締め込み時に焼付きを起こしています。
以上の結果から、ゆるみ止め性能が安定せず、再使用性がないことがわかりました。
ま と め
類似品とU-NUTを比較すると、写真のように外観形状はよく似ていますが、性能面に違いがあります。
繰り返し使用を行うとプリべリングトルクが低下し、ゆるみ止め機能が損なわれたり、異常に高いプリべリングトルク値を示し、焼付きの原因となるものもありました。
冨士精密では、品質はもちろん、当社製品の安全性のためにサポート面も行き届くように努めております。ねじに関するお困りごとは冨士精密までお気軽にお問合せください。
先日、社内の打合せで「なぜボルト頭は六角なのか」という話題になりました。
ねじの起源を振り返ると、古代の人が巻貝を回転させて使ったことがねじの始まりらしいです。次に、回転しやすくするために貝に木を挿し回しやすくし、更に木を回しやすくするためにスパナのようなものができ、木を挟んで作業がはかどりました。
※イラストはイメージです。 ※起源には諸説あります。
一説では、ねじの次にスパナができてそのあとに六角ねじ頭ができたようです。
四角頭は作業性が悪く、八角以上の頭だと角がなめるなどの強度の問題があったようで作業性の観点から主に六角頭が残ったようです。
類似品のお話
U-NUTはプリべリングトルク型ナットで、おねじとめねじがゆるまないように摩擦の力で動きを止めます。具体的には、特殊な板バネ(フリクションリング)を用いることでゆるみを止めるナットです。
今回取り上げる“類似品”とは、当社がパテントメーカーとして後発製品のことを類似品と捉えています。お見かけした類似品を「フリクションリングを採用したプリべリングトルク型ゆるみ止めナット」と仮定しお応えします。
まず、特殊な板バネ・フリクションリングを使用するゆるみ止めナットは、1962年に当社がU-NUTとして開発し、特許を取得しました。フリクションリングタイプの類似ナットは国内外で販売され、冨士精密が把握しているだけでも国内は7品目、海外も多数出廻っています。
“特殊な板バネにより自由回動を阻止する”という類似機構の製品をいくつか調査したところ、主にプリべリングトルク(P.T)のバラつき度合いなど性能面での違いが見られました。
以下のデータは、当社で調査した類似品とU-NUTの性能評価試験の一例になります。
プリべリングトルク試験
供試アイテム
M10×1.25 フランジ SS三価クロメート
組合わせるボルト: 強度区分4.8 / L=50 / 三価クロメート
試験結果
B社製の初回プリべリングトルクは大きな幅を示しているのに対し、U-NUTはプリべリングトルク値が安定しています。また、B社製は、数回の螺出入でプリべリングトルクが大きく減少し、手でねじ込むことができるほどゆるみ止め機能は低下していることも確認しました。
また、プリべリングトルクが高い値を示したサンプルは、5回目締め込み時に焼付きを起こしています。
以上の結果から、ゆるみ止め性能が安定せず、再使用性がないことがわかりました。
ま と め
繰り返し使用を行うとプリべリングトルクが低下し、ゆるみ止め機能が損なわれたり、異常に高いプリべリングトルク値を示し、焼付きの原因となるものもありました。
冨士精密では、品質はもちろん、当社製品の安全性のためにサポート面も行き届くように努めております。ねじに関するお困りごとは冨士精密までお気軽にお問合せください。
先日、社内の打合せで「なぜボルト頭は六角なのか」という話題になりました。
ねじの起源を振り返ると、古代の人が巻貝を回転させて使ったことがねじの始まりらしいです。次に、回転しやすくするために貝に木を挿し回しやすくし、更に木を回しやすくするためにスパナのようなものができ、木を挟んで作業がはかどりました。
※イラストはイメージです。 ※起源には諸説あります。
一説では、ねじの次にスパナができてそのあとに六角ねじ頭ができたようです。
四角頭は作業性が悪く、八角以上の頭だと角がなめるなどの強度の問題があったようで作業性の観点から主に六角頭が残ったようです。